Office 2024(中小企業向け)認証が外れた?
こんにちは! イマジネットPCサポートの橋崎です。
今回はパソコン初期設定時に発生したトラブルを皆さんとシェアしたいと思います。
Office2024中小企業向けとは
基本的に各パソコンメーカーでは家庭で使用する個人向けパソコンと会社などで使用するビジネス向けパソコンが販売されています。
ビジネス向けパソコンは一般的に家電量販店などでは販売されていません。ビジネス向けパソコン購入も特別な方法などは必要ありませんが、メーカーや販売店によっては個人は不可と言う場合もあります。しかし探せば購入できるネットや事務機器販売会社またはパソコンショップなどあります。
ビジネス用パソコンは個人向けとは違い必要以上にアプリがインストールされておらず動作も軽量で耐久性もある事から個人用としても需要があります。
概ね個人向けのパソコンには個人用のOfficeが搭載され、ビジネス向けパソコンには中小企業向けOfficeが搭載されているようなイメージですが、そのような事はありません。ビジネス向けの場合、購入時にOfficeを選択するシステムになっている事が多く、また中小企業向けの方が若干、値段が高く設定されている加減でビジネスパソコンであっても個人用Officeを選択する場合もあります。
では、個人向けOfficeと中小企業向けOfficeでは何が違うのでしょうか。
機能面での違いはなく、ライセンス認証に違いがあります。
この説明の前にデジタルライセンス認証の説明もしておいた方がよさそうですね。
以前はパソコン購入時に同時購入したOfficeにはプロダクトキーが記載されているカードが添付されていました。しかし現在はテジタルライセンス認証に変更されており、そのようなカードは添付されていません。
以前はプロダクトキーを入力していましたが、デジタル認証では何をすればよいのでしょうか。
実は何もしなくて大丈夫です。
Officeを起動させてウィザードに従うだけで認証されます。
さて、ここからが個人向けOfficeと中小企業向けOfficeとの違いがあります。個人向の場合、以前の認証方式ではプロダクトキー入力後にMicrosoftアカウントの紐づけが必要なのはご存知の通りです。しかし中小企業向けOfficeではMicrosoftアカウントとの紐づけの必要がありません。
したがって現在のテジタルライセンス認証ではOfficeを立ち上げるだけで認証が完了します。(インターネット接続は必須ですよ。)
Officeの個人向けと中小企業向けと言う名称はメーカーにより様々なので、いつも購入しているメーカーの名称はお調べください。
パソコンの代行購入
お客様から事務所で使用するパソコンの代行購入と初期設定のご依頼を頂きました。
代行購入したノートパソコンは11月16日に当店の手元に到着して箱空けは19日に行い基本的な初期設定を行いました。
その時の内容は
- Windows11をローカルアカウントで設定
- Officeの認証作業
- ご依頼されている業務用アプリのインストールなど
現地での作業を効率的に行うために事前にできる事は行っておきます。
各作業は特に問題なく、勿論Office認証もこの時点では問題ありませんでした。
現地で納品作業開始
そして11月21日にお客様の事務所で最終の設定を行います。
一通りの設定を終え、お客様と設定やデータ移動の確認などを行っている時です。
既存のExcelファイルを開くと
あれっ?
起動直後になにやらメニューが起動してきました。(すいません。スクショなどはなく、内容もこの通りではないかもしれません。)
メニューにはMicrosoftアカントで使用するとこんな事ができると言うような宣伝文句が表示されて、この様な選択項目が並んでいました。
- Microsoftアカントでサインインまたはアカントを新規作成する
- プロダクトキーを入力する
- Excelを終了する
なんでしょうか これはっ?
Officeはデジタルライセンス認証で中小企業向けなので、「Microsoftアカントでサインイン」「プロダクトキーを入力する」このような事は必要ないはずです。何かの間違いだと色々調べたのですが、Excel自体、起動しないので細かい事は調べようがありません。
しかし設定からアプリ一覧を確認すると原因はわかりました。
アプリ一覧には今回購入したはずのOffice2024はなく、Microsoft365のみありました。なぜかOfficeが書き換わっているようです。
Office2019以後ぐらいから起動メニューが365に変更されているパソコンはよく見かけますが、ここまで書き換わっているのでは困ったものです。
今回の対応
とりあえず、Office365を元のOffice2024に入れ替えてみます。
手順としては以下の通りですが、同じような症状の方はまずメーカーや販売店のサポートにお問い合わせ下さい。
- インストールされているMicrosoft365を削除(今回はMicrosoft365とMicrosoft365(Office)の2つあり両方とも削除)
- MicrosoftストアからOffice2024をダウンロードしてインストール
- 認証を行い、現在のところ再発はしていません。
当店も一応、作業前に販売店サポートに問い合わせましたが、解決する事はなく自身でこの作業を実行しました。
あとがき(やってはいけない)
最後に今回の作業でやってはいけない事をお伝えしておきます。
「現地で納品作業開始」の章でメニュー内の選択項目に「Microsoftアカントでサインインまたはアカントを新規作成する」とご紹介しました。これは今回の中小企業向けOfficeの認証では必要ありません。
なぜなら、今回の中小企業向けOfficeはMicrosoftアカウントの紐づけは必要ないからです。
まずこの事をしっかりと認識します。
「サインインしてライセンス認証すれば問題は解決するかも知れない」このような事が頭をよぎるかもしれませんが、グッとこらえましょう。
また、これでサインインしてみようかとパソコン所有者以外の方が取得したアカウントで行う事は絶対にやめてください。
今回のようにローカルアカウントで設定した状態から実行するとパソコンのアカウント情報や設定内に登録されてしまい、更には設定→アカウント画面にも表示されてしまいます。
Officeからサインアウトすれば問題ないと思いきや、これらの表示は消えません。
また、それらを消去するにはそれなりの作業が必要になります。
原則、MicrosoftアカウントやGoogleアカウントの使いまわしは禁止されていますし、個人情報の漏洩にもつながるので、パソコン所有者以外のアカウントは絶対に使用してはいけません。
繰り返しになりますが、中小企業向けはMicrosoftアカウントの紐づけは必要ないので、そこをしっかりと認識しておきましょう。
それでは、お疲れ様でした。
ご注意
記事内容についてのご質問の受付は時間が取れませんので行っておりません。
ご自身が使用しているパソコンの状態・環境により、同じような症状であっても同じとは限りません。したがって記事に書かれている内容を行う事で必ずトラブルが解消されるとは限りません。またこの記事を参考に作業される場合は自己責任でお願いします。作業された場合での損害や障害が発生しても当店は一切責任は負いませんのでご了承下さい。
この記事の内容は投稿日時点での内容です。時期によっては仕様などの変更により、この記事のとおりではない場合もございます。
大阪府八尾市を拠点に大阪府・奈良県・京都府南部を中心にパソコン出張サポートを20年近く自営で行っています。パソコン・周辺機器のトラブルやご相談はお気軽にお問い合わせください。
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