Windows11にしたら自賠責保険が印刷できない。
こんにちは! イマジネットPCサポートの橋崎です。
今回は小ネタです。
しかし自動車関係の保険業務をされている方には是非見て頂きたい内容になっています。(それ以外も業種の方も御覧下さい。)
Windows10サポート終了が1年をきりました。
既に皆さんご存知の通り、Windows10のサポートが来年2025年10月14日に終了します。
まだ、一年近くあるじゃない。
いやいや、半年や一年なんてあっと言う間に過ぎてしまいます。
当店ではお客様に対してWindows10サポート終了とそれに対するWindows11への移行のご案内を9月頃からさせて頂いています。パソコン代行購入やアップグレード作業のご依頼も多数頂き、当店の考えでは来年あたりから順に作業を行うつもりでした。
しかし最近、パソコン起動時にMicrosoftからのWindows10終了やWindows11の案内表示が出る事ありませんか?
その影響もあってか、また自動車関連業で保険業務をされているお客様からは損害保険会社がセキュリティー的にWindows11への移行を早めるよう推奨しているので、最近はWindows11へアップグレードしてほしいと前倒しのご依頼が増えました。
アップグレードなんて依頼するほどの事ではないのでは?
勿論、ご依頼されるのか、それともご自身でされるのかは自由です。
確かに作業的には業者へ依頼するほどの事ではないかもしれません。しかし当店ではアップグレード中に何かトラブルが発生した時に備えてから作業を開始します。またトラブルは作業中だけに発生するとは限りません。
アップグレード後にも今回ご紹介するような状態になる可能性もあるので、そのような時にお役に立ちます。
それはさておき今回の症状は自動車整備工場や鈑金工場などで保険業務を行っているパソコンをWindows11にアップグレードしたら今のところ必ず発生している事例です。
自賠責保険の証書が印刷できない。
先日、Windows11へアップグレードしたパソコンを3件分4台を納品しました。
全て自動車関連のお仕事をされている工場で使用しているパソコンです。
Windows11へアップグレードしたパソコンを納品後、早速お客様から「自賠責保険の証書が印刷できない。」とご連絡がありました。引き続き2件目、3件目のお客様からも同様のご連絡がありました。
当店もトラブルがなるべく発生しないよう仕事で使用しているアプリや周辺機器など、それぞれの環境でWindows11に対応している事は先に調べた上で行っています。
特に気を付けていたのが損害保険です。
自動車整備工場では車検を行う際に自賠責保険の加入を行います。
この業務は保険会社が提供しているサイトを利用してネットで行います。
勿論、各保険会社に直接確認を行いWindows11に対応している事は確認済です。但し、細かい事ですが基本的には各保険会社ともにWindows11(23H2)には対応済と言う事でしたが、今現在(2024年11月)は、最新の(24H2)は未対応と言うか未検証と言う事でした。
2024年11月現在ではMicrosoftから案内されるWindows11のバージョンは「23H2」となっています。サポート期間を考慮すると最新の「24H2」にアップグレードしておく方が良いかもしれませんが、「24H2」はトラブル続きな事と保険会社が未検証と言う事で、今回はこのまま「23H2」でアップグレードを行います。
当店も現在は「24H2」のアップグレードはお勧めしていません。
症状は3件共に同じ
症状は3件とも同じでした。
自賠責保険の手続き入力を行い、証書を印刷しようとした時に発生します。
動作を見ていると印刷にはAcrobat Readerを使用しているようです。
そして印刷前にプレビューが表示されるのですが、一向に真っ白な状態でプレビューが表示されません。その状態が延々と続き印刷ができないと言う事です。
じゃー「印刷できないからもう一回やっとくか」
なんてそんな気軽な感じではないのが問題で
実はこれ、保険の申込み途中で中断していても既に申込み済の状態になっているらしく、それを解除するのが皆さん「本当に面倒なんだよ」と仰ります。
すいません。
しかし、この症状を見ると原因はわかりました。
規定がEdgeになっている。
保険会社のサイトではブラウザにMicrosoft Edgeを使用していても動作を見ている限り、PDFファイルはAcrobat Readerで印刷するように作成されているようです。
また、Windowsはことあるごとにアッデート後に設定などを初期化してきます。
ファイルの共有設定が初期化される事が多いですよね。
今回もPDFファイルを開くための既定アプリがAcrobat ReaderがMicrosoft Edgeに変更されている可能性があるので、設定を確認すると案の定、Edgeに変更されていました。
規定のアプリを変更する方法は
設定から
スタートメニュー→設定→アプリ→既定のアプリ→Acrobat Reader→PDFをAcrobat Readerに変更
PDFファイルから
PDFファイルを右クリック→プロパティ→全般タブ内の変更ボタン選択→Acrobat Readerを選択して「規定値を設定する」ボタンを選択する。
この作業を行うと問題なくプレビューが表示されて印刷できるようになりました。
しかし
しかし1件は既定がAcrobat Readerのままでした。
今回、印刷トラブルが発生したお客様はWindows11へアップグレードした全てのパソコンで発生していました。先程、原因はPDFファイルを開く規定のアプリがMicrosoft Edgeに変更されていると言いましたが、実は3件中、1件のパソコンは規定の変更はされておらずAcrobat Readerの状態でした。
何でしょうか?
とりあえず、既定のアプリを変更する動作をしてみます。
今回はデスクトップ上にあるPDFファイルを右クリックして規定の変更をしました。(デスクトップ上にあるPDFファイルは既にAcrobat Readerのアイコンでした。)
実際には変更ではなくAcrobat Readerを再選択して「規定値を設定する」を選択しました。
すると、パソコンの動作はよく目にする一瞬デスクトップ上のアイコンが消え、スグに再表示する。まさに設定が変更された動作を行い、その後、印刷は問題なく出来るようになりました。
もし、既定のアプリがAcrobat Readerであっても再設定を試してみるとよいと思います。
また、最後になりましたが、既定の確認を怠っていたのは反省です。
それでは、お疲れ様でした。
ご注意
記事内容についてのご質問の受付は時間が取れませんので行っておりません。
ご自身が使用しているパソコンの状態・環境により、同じような症状であっても同じとは限りません。したがって記事に書かれている内容を行う事で必ずトラブルが解消されるとは限りません。またこの記事を参考に作業される場合は自己責任でお願いします。作業された場合での損害や障害が発生しても当店は一切責任は負いませんのでご了承下さい。
この記事の内容は投稿日時点での内容です。時期によっては仕様などの変更により、この記事のとおりではない場合もございます。
大阪府八尾市を拠点に大阪府・奈良県・京都府南部を中心にパソコン出張サポートを20年近く自営で行っています。パソコン・周辺機器のトラブルやご相談はお気軽にお問い合わせください。
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