DELL Vostro 3470 熱暴走・ボタン電池交換

こんにちは! イマジネットPCサポートの橋崎です。

今回もお客様から頂いたご依頼を皆さんとシェアしたいと思います。

パソコンが起動しない。

お問い合わせ内容は「パソコンが起動しない」と言う事です。

もう少しお話と伺うと

Windows11の更新中、気が付くと画面が真っ黒になっており、そのままの状態から何時まで経っても復旧しない状態です。

訪問して確認すると、確かに画面が真っ黒でしたが、それ以上に気になる点がありました。

それは、ファンの爆音です。

CPUクーラーのファンが爆音を鳴らし、本体に触れるとバイブレーションさながら、かなりの振動です。

「これは イカン!」

とりあえず、キーボードも操作も出来ない状態でHDDも無反応です。

これは熱暴走でフリーズ状態ですね!

更にお伺いすると少し以前からファンの音は発生していたそうです。

診断の前に冷却する必要があるので、お預かりして確認する事にしました。

本体の置き方に問題ありか?

パソコン内部は思っていたよりキレイな状態です。

正直、熱暴走を起こす状態には見えません。

見た感じそうでしたが、本体の設置に少し問題があるのでは?

そう 思いました。

パソコンは下画像にあるDELL Vostro 3470デスクトップパソコンです。本体側面、矢印のところに内部の熱を逃がすための通気口があります。今回、確認したところ通気口に被せるように書類が置かれ隙間がありませんでした。これが原因の一因となっている可能性があります。

経験上、結構ココ塞いでいる方を見かけます。

気が付けば当店もアドバイスさせて頂きますが、本当に珍しくはありません。

とりあえず、電源を入れたのですが、数回、勝手に電源が切れて電源が入る動作を繰り返します。

「これは チョットまずいな」

この症状はハードウェアに問題があります。

しかし、なんとかハードディスクにアクセスが発生して起動してくれました。

CPUグリスの再散布

少なくとも5年以上は使用している機種なので、CPUグリスの状態を確認します。

CPUグリスはCPUの熱をフィンに伝えて熱を逃がす重要な役割があります。これが劣化していると熱伝導が悪化して今回のようなトラブルが発生する場合があります。

確認するとグリスが思った通り劣化しており、古いグリスをキレイにふき取り、新しいグリスを再散布しました。
※下の画像は同機種ですが、実際のパソコンではありません。

では、パソコンの電源を入れてみます。

電源ON・OFFを繰り返す。

電源を入れると再度、電源ON・OFFを繰り返す症状が出ました。

しかし今回は3回、繰り返したあとに警告文が表示されています。

どうやら、時刻が合っていないようです。

これはおそらくボタン電池が消耗しているのでしょう。
※下の画像は同機種ですが、実際のパソコンではありません。当店はパナソニック製のボタン電池を使用しています。

とりあえず、先にボタン電池をテスターで調べてみるとテスターは全く反応しません。

ボタン電池は消耗品です。

こちらも新しいものに交換しましょう。

時刻を合わせて確認すると電源ON・OFFを繰り返す症状は収まり、CPUの温度も正常な状態をキープしています。

動作確認後、納品して完了です。

ボタン電池交換のご注意

最後に少しご注意をしておきます。

お持ちのDELL Vostro 3470デスクトップパソコンが同じ症状だからボタン電池を自分で交換しようとお考えの方にご注意です。

交換に慣れている方でもこの機種に関しては専門家に交換を依頼する方がお勧めです。

上の画像を見返してみるとわかりますが、ボタン電池は両サイドを爪でガッチリとホールドされています。

あまりこのようにガッチリ固定をしている機種は他にないですよね。

通常であれば、下部の金属の爪を外せばビョーンと跳ねるように電池が外れるのですが、これは違います。

コツがわかっていれば問題ありませんが、自身で行う事はお勧めしません。

それでは、お疲れ様でした。

ご注意

記事内容についてのご質問の受付は時間が取れませんので行っておりません。

ご自身が使用しているパソコンの状態・環境により、同じような症状であっても同じとは限りません。したがって記事に書かれている内容を行う事で必ずトラブルが解消されるとは限りません。またこの記事を参考に作業される場合は自己責任でお願いします。作業された場合での損害や障害が発生しても当店は一切責任は負いませんのでご了承下さい。

この記事の内容は投稿日時点での内容です。時期によっては仕様などの変更により、この記事のとおりではない場合もございます。