Outlookネット回線業者変更でアカウント情報を上書き

こんにちは! イマジネットPCサポートの橋崎です。
今回はOutlook(クラシック)にメールアドレスを設定する内容ですが、思い返せば「あまり行った事のないパターンだな」と思い記事にしてみました。あとネット回線業者独自の設定について気が付いた件もあるので、合わせてご紹介します。
メールが使用できない
ある日、いつものようにメールを使用するとパスワードの入力を促す表示が出て、その日からメールが使用できなくなったと言う事です。
お客様はネット回線業者が提供しているメールアドレスをご使用です。

この表示が出る主な原因はユーザー名・パスワードが違っている事が多いのですが、今までの使用で問題がなかった時はメールサーバーが原因の場合もあります。その時は回線業者の障害情報を確認しましょう。
とりあえず、設定情報と設定を確認してみても問題がありません。
何か障害があるのかと回線業者のサイトを確認しても、そのような情報もありません。
あと、最近は減りましたが、以前よくあったのが、メールアドレスの仕様変更ですね。回線業者から仕様変更に伴い設定変更が必要に場合でも変更せずに放置されていた件も過去にはありました。
しかし、今回はそのような事でもなさそうです。
原因はネット回線業者の変更
お客様は以前からお付き合いのある方です。デスク上にノートパソコンがあり、その裏側に以前あったネット回線業者の機器がありません。
「あれっ? ここにあった機械はどこに移動しました。」そう尋ねると
「1階に移動した。」と、言う事です。
1階に移動して機器を確認させて頂くと他のネット回線業者の機器に変更されています。
お伺いすると確かにネット回線業者の変更を最近したそうです。
なるほど、そう言う事か!
現在、パソコンに設定しているメールアドレスは以前のものです。メールアドレスの使用継続の契約は残していないようなので、解約すれば当然、使用できなくなりますね。
当店も最近の傾向はわかりませんが、回線業者がパソコンやスマホの接続作業は行ったらしいのですが、メールアドレスの設定はしないのでしょうか。有料だとしても案内もなかったようです。
メールアドレスの設定
お客様のパソコンにはOutlookクラシックに以前使用していたメールアドレスがPOPで設定されています。
ふと思ったのですが、メールアドレスの新規設定やパソコン入替に伴う設定やデータ移行は日々行っていますが(回線業者の変更はなし)、今回のパターンはデータはそのままでアカウント情報だけの変更です。実はこの内容で設定した記憶がなく、一瞬戸惑いました。
これって アカウントの変更だけで大丈夫なんでしょうかね?
まぁ とりあえずやってみましょう。
ねんのためにメッセージやアドレスとは別にOutlookフォルダごとバックアップもしておきます。
Outlookのバージョンは2019なので、アカウント変更はコントロールパネル→ユーザーアカウント→Maill→電子メールアカウントから以前使用していたアドレスを選択して変更から行います。
各設定情報を上書きして送受信をシマスガ・・・

あれっ 何か間違ったかな?
メールアドレスの変更
実は今回、お客様の希望で提供されているメールアドレスを変更しています。
「abc@aaa.com」@から後ろは変更不可ですが、前は以前のものと同じにしてほしいと言われ、実はこれが原因でした。
ネット回線業者が提供しているメールアドレスの設定方法や設定値は全て統一されている訳ではありません。
各回線業者により、微妙に違います。
今回の回線業者は奈良県を中心に提供されているKCN(近鉄ケーブルネットワーク)です。当店も奈良県のお客様が多いのでKCNのメール設定は何度も行っています。
これが盲点でしたね。
アカウント名は変更されない。
KCNの場合、POP設定の設定項目「アカウント名」は@から前の部分となります。例えば「abc@aaa.com」であれば「abc」ですね。
この項目は初期値ではメールアドレス全体が自動入力されてしまうので、不要な箇所「@aaa.com」は削除が必要になります。
当店もそれは理解していたので、@から前を入力していたのですが、これが違いました。
アドレスを変更したので、変更後のものを使用するものだと思っていたのですが、どうやらそうではなく、KCNが指定しているアカウント名を入力する必要があったみたいですね。
KCNから提供されている情報用紙に記載されているものに変更すれば問題なく送受信できるようになり、メッセージやアドレスのデータもそのまま継続出来ました。
但し、フォルダウインドウに表示されているメールアドレスは変更されていません。変更方法の詳しい情報が現地では不明であったので、とりあえず、お客様にこのままご使用していくださいと説明しました。

また、最後になりますが、KCNが指定しているアカウント名は必ず@から前の部分、全てではありませんでした。なので、思い込みで入力するとエラーが発生します。アカウント名の確認はKCNから提供された情報用紙かサイトのマイページからご確認ください。
あとがき
記事を書く途中でもうひとつ気になる事が出てきたので、お伝えしておきます。
最近、例えばMicrosoftアカウントなどに本人確認のための連絡先としてメールアドレスを指定している方も多いと思います。その場合、メールアドレスを変更する時には注意が必要です。もしアカウントパスワードが不明になりメール契約解約後、本人確認のため指定しているメールアドレスに確認コードを送信されても受信する事が出来ません。
もし料金プランなどの見直しでネット回線業者を変更しかつ回線業者が提供するメールアドレスを使用していた場合は解約前にアカウントの連絡先登録状況の確認や必要であれば変更の手続きができるか、または複数の連絡先が登録できるアカウントであれば電話番号なども登録しておきましょう。またそれらに影響されないアドレスを使用する事も重要です。
もしそれらがめんどくさいのであればネットの回線契約を解約してもメールだけの使用継続契約はほとんどの回線業者で受付しているので、解約前に申込みをしておきましょう。
それでは、お疲れ様でした。
ご注意
記事内容についてのご質問の受付は時間が取れませんので行っておりません。
ご自身が使用しているパソコンの状態・環境により、同じような症状であっても同じとは限りません。したがって記事に書かれている内容を行う事で必ずトラブルが解消されるとは限りません。またこの記事を参考に作業される場合は自己責任でお願いします。作業された場合での損害や障害が発生しても当店は一切責任は負いませんのでご了承下さい。
この記事の内容は投稿日時点での内容です。時期によっては仕様などの変更により、この記事のとおりではない場合もございます。

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