パソコンを分解する前に注意する事、準備すべき用品などをわかりやすく解説!
こんにちは! いつもご覧頂きありがとうございます。
イマジネットPCサポートの橋崎です。
今回はパソコンを分解するための基礎知識をご紹介します。
ここに掲載している以外でも色々とあるかも知れませんが、ハードディスク(SSD)交換やメインメモリの増設程度であれば、ここの内容だけで十分だと思うので、ご興味のある方は是非ご覧下さい。
分解方法や作業方法は調べると簡単にわかる時代です。
最近はネットで検索すると自分の持っているパソコンの分解方法やクローン作成方法等は簡単にわかる時代です。
勿論、当店のような業者に依頼してほしいのですが、SSD・クローン作業・分解作業等で料金はメインメモリと両方行うと3~6万円ほどはかかります。
ネットで調べて分解・作業方法が分かるのなら・・・
じゃー自分でやってみようと思うのは人情ですね!
でもちょっと待ってください
分解する前にいくつか注意すべき点があります。
今回はそれを記事にしようと思います。
分解作業する前作業
必ずこの内容を確認してから読み進めてください。
分解作業はほんの少しのミスでもパソコンが正常に動かなくなる事があります。作業する場合は慎重に行い、少しでも自信がない場合は作業を中止して下さい。
多くのパソコンメーカーは分解作業をする事で保証期間内であってもメーカー保証対象外の扱いとなります。メーカー保証の期間など利用規約を確認、承諾の上作業を行って下さい。保証期間内でメーカー保証対象外にしたくない方は作業の中止を決定して下さい。
この記事を参考に作業をされる方は自己責任でお願いします。
作業する前に以下の作業は絶対に実行・確認して下さい。
バックアップ
必要なデータは必ずバックアップして下さい。
アカウント情報・再設定に必要な情報
現在使用中と同じ環境でSSDへコピーするクローン作業は失敗する事もあります。
どうしてもうまくできない時はクリーンインストール作業になりますが、様々なサービス(Googleアカウント等)のアカウント情報は再設定が必要です。
再設定に必要なアカウント・パスワードは大丈夫でしょうか?
その他Office等がインストールされているのであればOfficeのシリアルナンバーや紐づけしたMicrosoftアカウント情報も必要です。
その他、ご自身で設定したサービスを確認しておきましょう。
作業に必要な道具
これからの内容は
これからご紹介する内容の対象作業は最初に説明した通りハードディスクとメインメモリ交換を対象としています。
パソコンの全てを分解・組み立てする場合はもう少し必要な道具があります。
さて本題に入ります。実はパソコン分解にはそんなに工具は必要ありません。
必要なものは
- プラスドライバー
- マイナスドライバー
- 静電気防止用品
- ノートパソコン用ヘラ
- ノートパソコン用ヘラ(ペラペラの方)
- デジカメ・スマホ
プラス・マイナスドライバー
これについては説明はあまり必要ではないと思うので要点だけ解説します。
サイズが合うものが前提として、できればマグネット式でネジがひっつく方が作業はしやすいのでお勧めです。
プラスドライバーは精密ドライバーも必要(小さいやつ)だと思います。ノートパソコンでは機種(Vaio等)によってはこれがないとハードディスクが外せません。
静電気防止用品
パソコン分解で一番の敵は静電気です。経験ありますよね!車を乗り降りする時にドアに触れた瞬間に「パチッ」と音がして手に「ビリ」とくるあれです。
その静電気がパソコンの電子部品を破壊します。
静電気は人間にも帯電しています。
必ず静電気を放電して発生させないようにして下さい。
静電気を防止する用品は以下のものがあります。
静電気防止手袋(大まかな箇所はこれを使用します。細かい作業はできません。)
「静電気防止手袋」で検索すると表示が出ます。
静電気防止アース線
「静電気防止アース」で検索すると出てきます。
手首にはめてもう片方のクリップは金属にはさんで使用します。
ノートパソコン用ヘラ
ノートパソコン用ヘラとしましたが、このような名前の商品はありません。
検索しないでくださいね!
ノートパソコンではケースを外す時に必ず爪があり、これを外すのに結構勇気がいります。
こんな感じです。
これはクレジットカードのようなものを使用しているのですが、クレジットカードでは入っていかない場合もあるので最近はこれを使用しています。
名前は「建築・工業用ヘラ」と言うそうですが、本来の使い方はわかりません。
でも先の薄さと硬さがノートパソコンの爪を外すのに丁度いいんですよ!
ホームセンターの塗料や塗装のコーナーを探せばあります。
あと色々な記事をみていればギターのピックを使用している方もいますね!
ノートパソコン用ヘラ(ペラペラの方)
これは必ず必要と言うわけではないのですが、ノートパソコンでキーボードを外すために爪を外す必要がある機種(特にNECが多い)は必要です。
こんな感じでペラペラです。
デジカメ・スマホ
これは少し番外編ですが、デジカメやスマホも用意する事をお勧めします。
最近は皆さんスマホをお持ちですからあえて用意する何てことはありませんが、どちらかと言えばこれについては用途を説明した方がよいですね!
ピンときた方もいると思いますが、分解する前の状態を撮影しておく事が以外と重要です。
勿論、どの端子がどこに挿入されていた事も重要ですが、意外に助かるのがどのぐらいの深さで挿入されていたのか確認できる事です。
元の状態が不明な場合、精密機器ですからどうしても端子の挿入が硬い場合に躊躇します。
しかし元の挿入状態が画像で確認できれば、思い切り挿入できます。また接触不良も防止できます。
勿論、当店も常に同じ機種を分解している訳ではないので画像は撮りまくっています。
作業する前に知っておきたい知識
時間には余裕を
これは知識ではありませんが、作業を行う時は時間に十分余裕がある時にして下さい。
何でもそうですが、時間に余裕がなく慌てて行う事でミスをしてしまう事もあると思います。ノートパソコンのカバーを外すのに慌ててしまいカバーを破損したりするのでゆっくり作業できる時間を確保してから行うようにしましょう!
特にノートパソコンのカバーを外す時は注意が必要です。
カバーが外れない時は必ず気が付いていないネジまたは隠しネジがあります。
また構造をよく確認すれば外し方も見えてくるので良く構造を観察しましょう!
それでも外れない場合は無理に外そうとせずに破損する前に作業を中止して下さい。
静電気にご注意
上の道具でも解説しましたが、静電気はパソコンの電子部品を破壊する事もあるのでご法度です。
当店では静電気防止用品を揃えてから作業して頂きたいのですが、やむを得ず静電気防止用品がない状態で作業する場合は必ず以下の点を実行して下さい。
※用品がある場合でも同じく実行して下さい。
- 乾燥した部屋で行わない。
- 長袖の場合は腕まくりをする。
- パソコンを触る前にどこか金属部に触れてからにする。
パソコンの放電作業をする
パソコン内部を作業する前にショート防止の為パソコン内部の電気を放電する必要があります。
ディスクトップパソコンは電源コンセントを外し5分程放置する事でパソコン内の電気を放電する事ができます。
ノートパソコンの場合は電源コンセントを外してバッテリーも外す必要があります。
最近のノートパソコンは内蔵されているバッテリーがほとんどですが、こちらも例外なく外す必要があります。
ノートパソコンのバッテリーの取り扱いについて
ノートパソコンの内部パーツ交換作業前にバッテリーを外す必要があると説明しました。
最近のノートパソコンは以前のように脱着式になっておらず、本体のカバーを取り外して直接バッテリーにアクセスする必要があるのですが、この作業は慣れていないと本体の破損につながるトラブルになります。作業に慣れていない方には絶対にお勧めしません。
また、メーカー・機種によっては脱着式になっていなくても高速起動の解除等の操作を行う事でバッテリーの機能を切断が可能な機種も存在します。ご自身が使用しているパソコンメーカーのマニュアルやメーカーサポートに問い合わせしてみても良いかも知れません。
解除後は電源に接続していない状態で電源が入らない事を必ずご確認下さい。
コンセントを抜いておく・バッテリーを外す
上の放電作業と被るかも知れませんが、重大な事故につながる事なので分けて書いておきます。
パソコンの放電は機器の故障を防ぐために行いますが、ここで説明したいのは人体への感電防止です。まさか電源コンセントを繋いだままパソコンの分解作業を行う方はいないと思いますが、人間ですからうっかりもあります。
自動車事故を起こしてはいけないと十分認識していても事故は起こります。
大事な事なのであえて書きます。
パソコンを分解する前には電源コンセントやバッテリーは外しておきましょう。
部品の取り扱い注意点
メインメモリ等、パソコン内部部品の取り扱いも注意が必要です。
下の画像はメインメモリですが、パソコンとの接合部(矢印の箇所)は触らないようにしましょう!
これはダメな例です。
金属部がない箇所を持ちます。
これが正しい持ち方です。
同様にパソコン内の基盤などにも直接触れるのは避けましょう。
高速起動を切りシャットダウンする。
Windows8から高速起動の機能が追加されました。これは文字通りにパソコンを早く起動させる仕組みですが、時折トラブルの原因となる場合があります。
パソコンを分解して内蔵部品を交換する前に行う直前のシャットダウンは次回起動時に高速起動の機能を無効にするのが推奨です。
通常シャットダウンでは今までの機器情報を保持していますので、その状態で別の機器に交換してしまうとパソコンは混乱します。記憶していた内蔵機器を交換していますからね!
これがトラブルの原因になる可能性もあるので。高速起動を切る必要があります。
高速起動を切る方法は2通りありますが今回は一時的に切る方法だけご紹介します。
- スタートボタンから電源を選択
- シャットダウンを押す前にキーボード「shift」を押す。
- 「shift」を押したままシャットダウンを選択する。
- 画面がシャットダウンしています。に切り替わると「shift」を離す。
この作業をしてからパソコン内部の機器を交換して下さい。
当然ですが、次回起動には時間がかかります。
まとめ
如何でしょうか?
作業を始める前でも色々と注意する事が多いと思ったでしょうか。
記事中でも書きましたが、もっとも注意すべき点は静電気と放電作業です。この作業を怠るとパソコンが起動しなくなり完全に故障する可能性が爆上がりします。
それにSSD交換作業は分解してHDDをSSDに交換するだけではパソコンとしては機能しません。パソコンとして使用するためにはクローン作業やWindowsクリーンインストール作業もしなければいけません。
そう考えるとやる事は一杯で大変です。
少しでも自信がない場合は当店のようなパソコンサポート業者にご依頼下さい。
その方が安い場合もあります。
ご注意
記事内容についてのご質問の受付は時間が取れませんので行っておりません。
ご自身が使用しているパソコンの状態・環境により、同じような症状であっても同じとは限りません。したがって記事に書かれている内容を行う事で必ずトラブルが解消されるとは限りません。またこの記事を参考に作業される場合は自己責任でお願いします。作業された場合での損害や障害が発生しても当店は一切責任は負いませんのでご了承下さい。
この記事の内容は投稿日時点での内容です。時期によっては仕様などの変更により、この記事のとおりではない場合もございます。
大阪府八尾市を拠点に大阪府・奈良県・京都府南部を中心にパソコン出張サポートを20年近く自営で行っています。パソコン・周辺機器のトラブルやご相談はお気軽にお問い合わせください。
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