Copilotのアイコンがタスクバーの右角に出現しました。
こんにちは! イマジネットPCサポートの橋崎です。
今回は当店のメンテナンスパソコンに突如として現れたアイコンの件を記事にしようと思います。
前回起動時にはなかったアイコンが出現しました。
当店のメンテナンスパソコンですが、前回起動させた時にはなかったアイコンがタスクバーの右角に表示されているので、ちょっと見て下さい。
小さくてわかりにくいですが、マウスをかざすと「Copilot(プレビュー)」と表示されています。
当店で稼働させているパソコンは計3台ですが、そのうち1台だけこのようなアイコンが現れました。
もしかすると皆さんのパソコンにも表示されていませんか?
これが表示されていても慌てないでください。これはMicrosoftのCopilot「コパイロット」と言うアシスタントAIで決して怪しいものではありません。
アシスタントAI ?
AIってよくわからないな?
話題になっているAIですが、イマイチ良く理解できていない方、実は多いのではないでしょうか。今回はAIについても簡単ですが、解説してみたいと思います。しかし当店は専門家ではありませんから若干理解にずれがあるかも知れません。
そこはご了承ください。
Artificial Intelligence「アーティフィシャル インテリジェンス」について
ここではAIの言葉の意味や定義などを解説します。
AIの語源
Artificial Intelligence「アーティフィシャル インテリジェンス」英単語の頭文字から略してAIとなり、直訳すると人工知能です。
人工知能と言えば皆さんが思い浮かぶのはなんでしょうか?
当店の世代では真っ先に浮かぶのはテレビヒーローの人造人間キカイダーやウィル・スミス主演のアイ、ロボット、またはターミネーターを連想するのではないでしょうか。
なぜか。
ご紹介した3つの作品には共通したストーリーがあります。それはロボットが人間と接する時間のなかで善や悪、喜びや悲しみの感情を学習して理解しようとする映写が随所に見られます。(ここでのターミネーターは2を指します。)
この行動に知性・知能を感じる方も多いでしょう。
しかし残念ながら現在のAI技術では学習の結果として悲しいなどの感情を表現できても空想世界や映画でのロボットのような善と悪の間で苦しむような人間的な感情(エモーショナル)はありません。
したがって現在のAIは将棋や囲碁で世界チャンピオンに勝利しても我々の様に「嬉しい」と喜んだり、「やった」と言うような達成感もありません。
AIとは
AIの説明の前に「人工知能」の意味について再認識しておきましょう。
知能をWikipediaで調べると概要にこのように書かれているのでその一部を引用します。
論理的に考える、計画を立てる、問題解決する、抽象的に考える、考えを把握する、言語機能、学習機能などさまざまな知的活動を含む心の特性のことである。
Wikipedia知能より
なるほど、意味は何となく理解できますが、具体的にはこのような事でしょうか。
例えばお腹が空いて何か食べたいと思います。
冷蔵庫や食糧庫を見ても何もありません。
では、食料を買い出しに出掛けようと考えます。
しかし残念ながらお金がありません。
お金を得るにはどうすればよいのかを考えます。
あるいはお金以外の別手段で手に入れる事ができないかなど、経験値が多ければこの問題を解決するためにどうすればよいのかを考え効率順に方策がいくつか思いつくでしょう。
このように考えを巡らせる事が知能定義の一部だと思います。
人工の方は何となくわかりますよね。
折角ですからこちらもWikipediaから引用します。
人工(じんこう) – 人が作ること、人手が加わったこと。
Wikipedia人工より
つまりAIとはコンピューター(機械)に考える事をさせる。
そのような事を言うのですが、AIの定義については専門家の間でも意見が分かれています。
これは先ほどもご説明した知性を感じる事、知性には感情つまり心の在り方が専門家により考えが違う事やコンピューター技術向上によるものもあります。
専門家の心の在り方については哲学的で記事内容が違う方向に行くので個々で考えてもらうとしてコンピューター技術向上の点ではこのような考えができます。
例えばコンピューターに考えさせる点では昔は電卓もAIと説明できます。
電卓が発明された時期、数字を入力するだけで複雑な計算をする機械が実際に存在しても、中に人間がいて計算しているのでは?
何かタネがあるんでしょう。
そのように感じる方もいたでしょう。
2つ目はちょっと置いておいて、つまり知的だと感じた訳ですね。
しかし、2024年の現在で電卓をAIだと思う人はいるでしょうか。
このように技術の進歩によってもAIの定義や印象は変化してゆくので、あまりガチガチに定義する必要はないと思っています。
知性などを感じる機械
それでよいのはないでしょうか。
Artificial Intelligence「アーティフィシャル インテリジェンス」の進化
ここではAIの進化の過程をご紹介します。
2000年までのAIは
実はAIの歴史は古くコンピューターに知性を教える事ができないかと言う概念が始まったのは1950年代と言われています。
1960年から2000年までのAIはルールを人間の手で全てプログラムする必要がありました。
この時期、対話形式のAIがあり、例えば「おはよう」と言えば「おはよう」と返すプログラムが設定されていれば、返す事もできますが、「おはこんばんちは」と言うとそれに対するプログラムがない場合、AIは返す事ができません。
つまりデータを読み込ませても学習ができなかったのです。そのためプログラムされていない事を提示されても人間がいなくてはコンピューターはなにも出来ません。そのため実用化してもほとんど使用できるものではありませんでした。
メモ
役に立たないと言う事で、やりだまに上がるイルカのMicrosoft Officeヘルプですが、確かに使用できるものではありませんでしたね。
Officeに搭載されていたヘルプ機能でしたが、使用中の画面上にイルカのキャラクターで登場していました。毎回、必要がないので閉じると「キュー」と鳴いて消えていた記憶があります。自己主張するのに役に立たないと言う悲しきキャラクターでした。
2000年以降学習するAIの誕生
これまで人間の手でプログラムされた以外の事が出来なかったAIですが、2000年代に入ると学習できるようになりました。
学習?
一体、学習とはどのような事を言うのでしょうか。
AIの場合、機械が学習するので機械学習と言います。
AIの役割はデータを蓄積して要望に沿ったデータに変換して出力する事です。
例えば来期の売上金額の予想をAIにさせたい時には過去の売上金額をAIにインプットします。
AIはインプットされたデータを元に予想した結果をアウトプットします。
AIの機械学習ではこの予想を学習と言います。
これは例えばの例で、実際のAIではその他要素もインプットします。売上金額で言えば景気の動向、社会問題や会社の環境変化なども売上金額に影響してきます。そのような要素も取込んでAIは来期の売上金額の予想精度を上げていきます。
AIは予想を漠然と考えるのではなく数式を使用して予想します。つまりそれらのデータ要素を取り込み精度の高い結果を得るための式が必要であり、式を導く事を学習といいます。
人工ニューロン
上の説明でAIは非常に複雑な動作をしている事は理解できます。
しかし、どのような仕組みで行っているのでしょうか。
これは我々にとっては身近なものが見本となっています。
実はこの世の中で最も複雑な情報処理を行える装置と言えば何でしょうか?
そうです。
我々、人間の脳です。
人間の脳は何十億年と言う年月を経て進化した非常に最適化された最高の情報処理をする器官です。
脳はニューロンと言う神経細胞から構成されており、このニューロン同士をつなぎ合わせる事で複雑な情報処理を可能としています。
これをニューロンネットワークと言います。
AIにもこの人工ニューロンが使用されており、更にニューロン同士をつなぐニューロンネットワークが構成され複雑な情報処理を可能にしています。
ChatGPTの登場
先程も書きました様にAIの歴史は意外に古く、1960年ごろから始まっており、ブームは3回ほどあったらしいのですが、知っていましたか?
ほとんどの方はご存知ないと思います。(当店も知りませんでした。)
しかし、ChatGPTを知らない方はほとんどいないでしょう。
ChatGPTはOpenAIが開発した生成AIです。
ChatGPTのスゴイところはそれまでのAIは専門知識がないと操作できない点を大幅に改善して身近な存在にした事と実用性が高いのが大きのではないかと思います。
名前の通りチャット(テキスト)でAIに質問が出来ます。
勿論、言語も問いません。
しかもメールを登録するだけで無料で使用ができます。(有料プランもあります。)
使用された方も多いのではないでしょうか。
メモ
生成AIとはインプットしたデータを元に新たなデータを作成する事ができるAIの事を言います。
正体はAIアシスタント「Microsoft Copilot」コパイロット
では、話を戻してメンテナンスパソコンに登場したアイコンの正体に迫りましょう。
これはWindows11のアップデート「23H2」から搭載された機能でOpenAIのGPT-4がベースとなっているその名もCopilot(コパイロット)と言う生成AIです。
メモ
少し専門的になりますが、GPT-3.5以降では直線的に学習していたものが、曲線に変化しており、また指数関数的に進化しています。
ChatGPT同様にチャット形式で問い合わせてができるので、何か質問してみましょうか。
アイコンを選択するとCopilot(プレビュー)メニューが立ち上がり、見たところデザインの変更や会話のスタイルが選択できるようですが、今回はそのままで行います。
「Copilotとはなんですか?」と質問します。
Copilotからの回答です。
文字が小さいので書いておきます。
Copilotは、ユーザーが情報を得たり、質問に答えたり、会話を楽しんだりするのを手助けするAIコンパニオンです。最高の技術を使用して、関連性があり役立つ回答を提供します。また、創造的なコンテンツ生成やユーザーのコンテンツの改善にも対応しています。どのようなお手伝いができるか、お気軽にお尋ねください。絵文字
更に「創造的なコンテンツの生成とはどのようなことですか?」と質問します。
Copilotからの回答です。
創造的なコンテンツの生成とは、詩や物語、コード、エッセイ、歌、セレブのパロディなど、ユーザーの要望に応じてオリジナルコンテンツを作成することです。たとえば、特定のテーマに基づいた短編小説を書いたり、特定のプログラミング言語でコードスニペットを提供したりユーザーが提供した情報に基づいてカスタマイズされた詩を作成したりすることができます。どのようなコンテンツをお求めですが?具体的なリクエストを教えていただければ、それに応じたコンテンツを生成いたします。絵文字
最後に「今はコンテンツの生成は必要ありません。あなたはとても優秀ですね。」と返すと
Copilotからの回答です。
ありがとうございます!お褒めの言葉をいただき、光栄です。もし将来何かお手伝いできることがあれば、いつでもお知らせください。いつでもお待ちしていおります。絵文字
謙遜はしないようですね。
如何でしょうか。
質問に対する回答も専門的用語を多少使用するところが若干気になりますが、特に意味が分からない事はなく問題ありません。
会話の流れも機械的な違和感を感じる事なく非常にスムーズで人間と会話しているようですね。
しかし、会話の最後に必ず絵文字を入れるのはどこで学習したのか気になります。
Copilotは何ができる?
では、Copilotを活用して何ができるのでしょうか。
ご紹介したように会話はできますよね。
独創的なコンテンツも作成していくれるようですし、その他できる事があると思いますが、具体的には何ができるのでしょうか。
実はCopilotは様々なプランが用意されていて「Copilot for Microsoft 365」の有料プランに加入すればOfficeアプリにCopilotを組み込む事ができ業務を効率的に行う事ができるようです。
想像しただけで便利になりそうですが、使用した事がありませんので、この記事ではご紹介できません。申し訳ありませんが、興味のある方はお調べください。
また、AI全体の活用方法については沢山記事があるので、興味のある方はそちらをご覧ください。
あとがき
Copilotのアイコンが出現した流れでAIについてご説明させて頂きました。
当店は専門家ではないので、多少の間違いはご了承ください。
AIの進化は今後もとめどなく続く事でしょう。
映画のような世界がくる事は間違いないと思いますし、まさに映画は未来を予測していますよね。
ターミネーター2を例にしますが、この映画の公開は1991年と33年ほど前ですが、AIの学習行動を再現しているシーンが多くあります。
ターミネーターが車のキーを壊してエンジンをかけようとしたところに主人公のコナーが「キーは大抵ここにあると」サンバイザーにキーが挟んである事を教えます。
その時の返しのセリフが
「学習した。」だったと思います。
また、別のシーンではコナーが泣いている事が理解できないターミネーターはコナーに対して理由を聞きます。しかし、その時は学習できません。
そしてラストのターミネーターが溶鉱炉に入る別れのシーンの時にターミネーターが言ったセリフがこれでした。
「人間が泣く理由がわかった気がする。」
ちょっと感動しました。
人間の脳と同じ構造であれば、繰り返し人間と接触する事で様々な感情を学習します。もしかすると未来のAIは感情(エモーショナル)が芽生えるかも知れませんね。
それでは、お疲れ様でした。
ご注意
記事内容についてのご質問の受付は時間が取れませんので行っておりません。
ご自身が使用しているパソコンの状態・環境により、同じような症状であっても同じとは限りません。したがって記事に書かれている内容を行う事で必ずトラブルが解消されるとは限りません。またこの記事を参考に作業される場合は自己責任でお願いします。作業された場合での損害や障害が発生しても当店は一切責任は負いませんのでご了承下さい。
この記事の内容は投稿日時点での内容です。時期によっては仕様などの変更により、この記事のとおりではない場合もございます。
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