このプロダクトキーは既に使用されています。プリインストール版Officeの再セットアップ方法
お疲れ様です。
一週間ほど前に東大阪のお客様からパソコンの調子が悪いとお問い合わせを頂きました。
訪問して確認したのですが、アプリケーションエラーが数多く発生していて、ほとんどのアプリが起動出来ません。エラーがあるアプリのアンインストールやインストールも全く出来ない状態でシステムも非常に不安定でした。おそらくディスクエラーが発生しています。
ハードディスクの交換が必要な状態ですが、パソコンは最近の機種です。
お客様に購入時期、販売店の延長保証に加入していないか確認すると、2~3年前ぐらいの購入で書類を探すと延長保証にも加入しておられました。
パソコンはなんとか起動しデータも救出可能です。必要なデータをバックアップしてから、了解のもとメーカーのリカバリ作業を実行しました。
すると「PCを初期状態に戻すときに問題が発生しました。変更は行われませんでした。」とエラーが発生してリカバリが出来ません。

ハードディスクの不具合が濃厚です。
ハードディスク不良は保証の対象だと思うので延長保証で修理する事をお勧めしました。
お客様が修理申し込みの付き添いを希望されたので、同行させて頂いて修理完了後のセットアップのご依頼を頂きました。
家電量販店から修理完了の連絡がありました。
修理完了の連絡がありました。
修理内容はやはりハードディスクの交換です。修理料金も高額で延長保証に加入しておいてよかったですよ!
夜に引き取りに行って翌日の午前中に初期設定をすませて早目の納品をしようと思いました。
初期設定時にOfficeの再セットアップを行う時に以前から分かりにくいと気になっていた事があるので、その事を記事にします。
それはリカバリ後のOffice再セットアップについてです。
Office再インストール時にこのような表示が出ました。
Officeバージョンは2019です。
メーカーのリカバリを実行後、プリインストール版Officeはインストールされているので、エクセル等のアイコンを選択して起動させます。
するとOfficeライセンス認証が完了していないのでプロダクトキー入力の画面が表示されます。

再セットアップしようとお客様から預かったプロダクトキーを入力しますが、「このプロダクトキーは既に使用されています。以前このプロダクトキーを使用していたアクティブなOfficeアカウントでサインインしてください。または、新しいプロダクトキーをここに入力してください。」と表示されて次にすすめません。

もちろんプロダクトキーはこのOfficeのもので正しいプロダクトキーを入力しています。
このような表示が出ると、どうしてよいのかわからないと思うんですよ!プロダクトキーはこれ以外にないですし、冷静に読めば何となくわかりそうなんですが
どう言うことやねん! となりますよね
もう少し説明文が具体的に書かれていればと思います。
再セットアップする方法に行く前に、前もって説明しておかなければいけない事があります。
Officeのセットアップについて知っておいた方がよい事があるので簡単に説明します。
Officeセットアップにはプロダクトキーとマイクロソフトアカウントが必要!
初回セットアップにはOfficeのプロダクトキーとマイクロソフトアカウントが必要です。
Officeプロダクトキーはパソコン購入時に添付されています。
※画像はプリインストール版です。

2つ折りを開くと中にプロダクトキーが記載されています。初回はコインで擦り表示させます。

マイクロソフトアカウントは無料で作成する事が出来ます。
取得はこちらから
マクロソフトアカウントの説明については省きます。
重要
初回セットアップ時にこのプロダクトキーとマイクロソフトアカウントの紐づけをします。
つまり初回セットアップや再セットアップではプロダクトキーとそれに紐づけられたマイクロソフトアカウントの関係を把握して紛失する事がないようにする必要があります。
特に再セットアップ時は重要です。
大事な事なのでまとめますと、プロダクトキーが記載されたOfficeカードには以下を丁寧な字で書いておきます。
- 紐づけられたマイクロソフトアカウントとパスワードのヒント
- インストールしたパソコンのコンピューター名やユーザー名
- インストールした日付
- Officeカードは盗難や紛失しないように気を付ける。
ちょっとコラム
このコラムで説明する内容は現在変更されている可能性がありますが、現在もそうだと思いますので記載しておきます。(違っていたらごめんなさい。)
実はカードに記載されているプロダクトキーは初回のみの使用で再セット時には必要ありません。
どういう事?
カードに記載されているプロダクトキーは初回Office認証が終了すると別の文字に変更されてしまいます。その変更されたプロダクトキーはマイクロソフトアカウントのマイページで確認が出来ます。再セットアップにはその変更されたプロダクトキーを使用します。
但しプリインストール版にはこの記載がありません。
この記事の以後でマイクロソフトアカウントのマイページについては説明がありますの最後までよろしくお願いします。
※初回のプロダクトキーが不要と言う意味ではありませんのでOfficeカードは大切に保管しておいてください。
Office契約の種類
Office契約の違いで再セットアップ方法が異なりますから自身の契約がどれなのか把握しておく必要があります。
※判断方法は今回の記事では省いていますが、以下のインストール方法を読んで頂ければ検討は付くと思います。
現在の契約は以下の3種類です。
プリインストール版
購入方法
パソコンの購入と同時に購入します。家電量販店でパソコンを購入するとほとんどこのプリインストール版なのでOffice購入を意識する事はありません。
但し最近は家電量販店でも海外製パソコンの販売が増え、Officeをプリインストールされていない機種が増えています。
インストール方法
パソコンを購入した時点でインストールされていますが、ライセンス認証は自身で行う必要があります。
支払い方法
パソコン代金に含まれていますので、Officeを購入している感がありません。
使用制限
Officeと同時購入したパソコン1台のみでの使用、他のパソコンで使用するとライセンス違反です。
永年ライセンス版
購入方法
パソコンとは別に購入します。
インストール方法
ネットからダウンロードしてインストールします。
支払い方法
購入時に1度だけ支払います。
使用制限
使用するパソコンは限定されません。使用台数は2台まで
サブスクリプション版
購入方法
パソコンとは別に購入します。
購入方法
取扱いした事がないのでわかりませんが、自身でインストールだと思います。
支払い方法
年払いまたは月払いです。
使用制限
使用するパソコンは限定されません。使用台数は2台まで
プリインストール版Officeの再セットアップ方法
プリインストール版は本来だと再セットアップではなく再ライセンス認証とした方が正確だと思います。
その前にマイクロソフトアカウントでマイページにログインしてOfficeのインストール状況を確認しておきましきょう!
※インストール状況の確認は自身で把握していれば必要ありませんのでとばして頂いてもかまいません。
ログインじゃなくてサインインですね!
Officeカードに記載されている初回セットアップ時に紐づけられたであろうマイクロソフトアカウントとパスワードを使用してサインインするとマイページが開きます。
上の「サービスとサブスクリプション」を選択します。
すると「購入済の製品」に再認証したいOfficeが表示されています。左矢印の箇所には「永年ライセンス版」であれば先ほどコラムにも書きましたように変換されたプロダクトキーが表示されています。
これはプリインストール版なので表示はなく「Officeアプリを開き、ご自身のアカウントでサインインしてください」とあります。

下矢印のインストールしている日付もパソコン購入した日付に近いですし、紐づけられたマイクロソフトアカウントでサインインしてOffice Home & Businessが登録してあるので間違いないでしょう!
左矢印に書かれているように「Officeアプリを開き、ご自身のアカウントでサインインしてください」と認証はこの方法で実行すればよいはずです。
ご注意
プリインストール版は画像右下の「インストール」を選択してはいけません。
プレインストール版はすでにインストールされていますので、こちらからインストールしてしまうと別扱いとなり、新たなプロダクトキーが必要になったりとややこしくなります。
Officeアプリを起動させます。
最初にプロダクトキーを入力する画面が表示されます。下の「別のアクティブなアカウントを使ってサインインする」を選択します。
※プロダクトキーの入力は必要ありません。

スクショを撮り忘れていますが、あとは紐づけられたアカウントとパスワードでサインインして認証作業を行います。
問題なくライセンス認証出来ました。

もうひとつコラム
このコラムはひとつのマイクロソフトアカウントで複数の「永年ライセンス版Office」をインストールしている方には超重要なので是非読んで頂きたいのですが、上のコラムに書いた様にカードに記載されたプロダクトキーは初回認証すると変更されると書きました。
しかしマイクロソフトから変更されたプロダクトキーはこれでーす。なんて連絡はありません。
複数のOfficeが登録されていると手元にあるプロダクトキーとマイクロソフトアカウント内のプロダクトキーとの照合が出来ないのです。今回の様にひとつだと問題ありませんが
これは実際に当店が経験した事なんですが、結局判断できずにマイクロソフトに問い合わせしたのです。
その時の回答が「マイクロソフトのサポート側でもわからないのでインストールしている日付けで判断して下さい。」でした。確かにマイページにはインストールした日付があります。それで判断してくれと言うのが回答でした。当時はそれで判断し作業が実行出来ましたが、なんだかエーッと言う感じでした。
当店のお勧めはインストール日なども分かるようにOfficeカードに記載しておく事を強くお勧めします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
まとめてしまうとプリインストール版の再ライセンス認証はプロダクトキーの入力ではなくマイクロソフトアカウントでサインインしてライセンス認証する。
実はこれだけなんです。
永年ライセンス版やサブスクリプション版はまた作業する機会があった時にでも記事にしたいと思います。
またこれは当店の経験上の事ですが、Officeの初回セットアップや再セットアップが同じ製品でも手順が違う場合があるんですよ!
当店のやり方が悪いのかもしれませんが・・・
ただ、基本的にはマイクロソフトアカウントと紐づけられたプロダクトキーが必要と言う事。
再セットアップ時にプリインストール版なのに永年ライセンス版と同じ様にOfficeをダウンロードしてインストールしない事を気を付ければ良いのかな?
そんな風に思います。
この記事のライセンス再認証方法は永年ライセンス版等ではなく、あくまでプリインストール版の再ライセンス認証方法と理解をお願いします。
お疲れ様でした。
ご注意
記事内容についてのご質問の受付は時間が取れませんので行っておりません。
ご自身が使用しているパソコンの状態・環境により、同じような症状であっても同じとは限りません。したがって記事に書かれている内容を行う事で必ずトラブルが解消されるとは限りません。またこの記事を参考に作業される場合は自己責任でお願いします。作業された場合での損害や障害が発生しても当店は一切責任は負いませんのでご了承下さい。
この記事の内容は投稿日時点での内容です。時期によっては仕様などの変更により、この記事のとおりではない場合もございます。

大阪府八尾市を拠点に大阪府・奈良県・京都府南部を中心にパソコン出張サポートを20年近く自営で行っています。パソコン・周辺機器のトラブルやご相談はお気軽にお問い合わせください。
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