スタートボタンが反応しないので強制終了してもよいですか?

こんにちは、イマジネットPCサポートの橋崎です。

先週末から急に冷え込んできましたね。急な温度変化は体に負担になるのでお気を付け下さい。

さて、本日は昨日に奈良市内でサポート契約をして頂いているお客様からお電話を頂きました。
内容ですが

お問い合わせ内容

パソコンがフリーズしてスタートボタンが反応しないの!

強制終了しても大丈夫かしら?

ご使用はWindows10で症状を詳しくお伺いすると
問題なのはスタートボタンが反応しない事だけでその他の操作は普通に出来ます。スタートボタンは右クリックも反応しません。
マウス・キーボード操作も出来ます。

なので単純にシャットダウンが出来ない事がお困りでした。

お客様からのお問い合わせにあるように「フリーズ」と言うキーワードが出てきました。日常的にお客様とお話している時によく「フリーズ」と言う言葉を聞くのですが、多くの場合そうではありません。

今回はそのあたりを記事にしようと思います。

その前にお客様の問い合わせに対しては強制終了はしてはいけません。この症状は他に対処方法があります。

安易に強制終了してはいけません。

対処方法が知りたい方は目次の3.1「マウス・キーボードが動くが、ソフト等その他操作が出来ない。」を参照して下さい。

フリーズとは?

簡単に説明すると「パソコンが反応しなくなる」事です。

じゃー今回はやっぱりフリーズね!

ある意味、一部の機能がフリーズしていると言えますが、パソコンのフリーズと言うのは全ての機能が動作しなくなる事を指します。今回はスタートボタンが反応しないだけで、その他は正常に機能しているようなのでフリーズとは言わないですね!

難しいのね?

そうですね!

当店でもお問い合わせで「フリーズした!」と多く頂くのですが、パソコン全体が反応しない状態はまれです。

よくフリーズと勘違いしている症状の事を今回は「部分的フリーズ」とでも言いましょうか。
例えばある特定のソフトだけが動かないなどあります。

またマウス・キーボードが故障している時もフリーズと勘違いする事があります。

フリーズとそうでない判断方法とそうでない対処方法

フリーズとそうでない場合は対処方法が違いますから、先にその診断をしなければいけません。

なぜならフリーズの場合、最終対処手段として強制終了があります。しかし強制終了は最終手段となりこの処理でパソコンが起動不能になる確率が高いのです。従ってフリーズでもないのに、それを行いパソコンを壊しては何をしてるんや!となりますよね

ですのでこの診断は重要です。

いくつか良くあるパターンをご紹介します。

特定のソフトだけが反応しなくなった、マウス・キーボードは動く

あるソフトだけが動作せず、その他は動作する場合はフリーズではなく部分的フリーズです。

対処方法ですがワードだけが「反応なし」となり操作が出来なくなったと仮定します。

画面下のタスクバー下矢印(帯の部分)を右クリック→タスクマネージャーを選択します。

タスクマネージャーが起動するのでタブを「プロセス」にして一覧から今回はワードと仮定しているのでMicrosoft Wordを選択して下の「タスクの終了」を選択します。

すると動作を停止していたワードがシャットダウンします。

ワードを再起動させて正常に動くか確認します。

※今回の画像は実際にワードは停止していません。実際は状態のところに「反応なし」などの表示があります。
またタスクマネージャーがこのような表示でない場合は下の「簡易表示」が「詳細表示」となっているのでそれを選択して下さい。

重要

この作業をしてワードなどを強制終了すると、以前保存された状態までしか復元できません。自動保存が有効になっていればそこまでは復元出来ますが、そうでない場合は最初から作成し直しとなります。

また、このようにワード等が操作出来ない原因にそのファイル自体が壊れている可能性もあり復元出来ない場合(起動不可)もあります。復元できたとしても同じファイルを使用するのはやめて新しくファイルを作成し移動させる事を強くお勧めします。

新しくファイルを作成するとは・・・ワード等では簡単です。元のファイルの内容をコピーして新しく作成したワードファイルに張り付ければよいのです。
しかしエクセルの数式はコピー出来るのかも知れませんが、マクロやVBAは確か?エクスポート機能があったと思いますが、ごめんなさい。これについては調べてください。パワーポイントもテキストや画像はコピー可能でしょうがスライドショー等はわかりません。パワーポイントについてもお調べ下さい。アクセスは問題なく移動できます。

思っている以上にOfficeファイルは壊れますよ!

このような事をさける為にもバックアップは必ず行いましょう!

マウス・キーボードが動かない!

マウス・キーボードが動かない原因はフリーズと言う事もありますが、多くは機器のトラブルです。

特に無線機器であれば一番最初に疑うのは電池切れでしょう!マウス・キーボード同時に電池切れは中々ないですが、念の為に交換してみます。

また、物理的に故障している事もあります。代わりの手持ちがあれば別のものに交換してみましょう。

USBの場合はコネクタの抜き差しも行います。

動き出せばフリーズではありません。

パソコン全体の動作が遅く、操作していると動作が停止した。

これは良くフリーズと思われるのですが、そのパソコンは本当に動作を停止しているのでしょうか?

パソコンの処理が追いついていないのではないでしょうか?

どういう事かと言いますと

パソコンは我々が実際に操作しているソフト以外にも見えないところで色々なソフトが動き処理を稼働させています。ウイルス対策ソフト等がそうです。
当然それらが稼働する事でパソコンには負荷がかかり、動作を遅くしたりします。

その処理が全て一斉に動きだすとパソコンに多大な負荷がかかり、非常に動作を遅くしています。

よく言われる勘違いで以下のような事があります。

皆さんも経験がありませんか! 水曜日や木曜日にパソコンを使用している時になんだか遅く感じる事ありません?

見えないところで動作して負荷がかかる代表が更新プログラムです。
マイクロソフトはWindows更新プログラムを大体、水曜に出します。この時にアップデートが始まりパソコンが遅く感じる事があるのです。性能の高いパソコンであればそんな事はあまりないのですが、低いパソコンではフリーズしたのか?と思う程、動作が遅くなってしまいます。

全然動かない時のフリーズ判断としては以下を確認して下さい。

  • マウス・キーボードが動くか?
  • ハードディスクのアクセスランプが点滅しているか?

この2つが動き点滅していればフリーズではない可能性がありますが、断言は出来ません。

最近のパソコンはハードディスクのアクセスランプがない機種があるので不便です。あればこのように筒のようなマークがあり、その下がランプです。

ない場合はどうしましょう?!その状態で他の操作をしても(出来ないかも知れませんが)、さらに動きが悪くなるのでほっておくのが良いと思います。

ランプがチカチカとしていれば動作中なのでフリーズはしていません。

マウス・キーボードが動く場合は処理が出来そうですが、最初の時点では実行してはいけません。時間がかかるかも知れませんが、処理が終わり動き出すのを待ちましょう!

待ち時間は最低でも15分以上は確保してください。

逆に30分~1時間以上経過しても動作しない場合はフリーズかまたその他のトラブルが発生している可能性があります。

どうしようもない場合は下のフリーズの対処方法を順番に試します。

フリーズの対処方法

マウス・キーボードが動くが、ソフト等その他操作が出来ない。

マウス・キーボードが動く場合は「Ctrl」+「Alt」+「Delete」同時押すると画面が切り替わりますので右下のスイッチボタンをクリックしてメニューのシャットダウンを選びパソコンの電源を切ります。

電源が切れた事を確認したらパソコンから電源コンセントを外して5分ほど放置します。

もう一度電源を入れて正常に起動して動作するか確認します。

マウス・キーボードが動かない!

マウス・キーボードが動かず、何も出来ない状態から1時間以上放置しても動作しない場合は強制終了となります。

上にも書きましたが強制終了は最終手段です。

元々フリーズの症状がある以上はパソコンが不調である事は間違いありませんので、ある程度故障する事を覚悟して行うようにして下さい。原因がハードディスクの故障であればデータの消去もありえます。

強制終了の方法ですが・・・

ちょっと待ったー

強制終了する前に

マウス・キーボードが動かなくてもシャットダウン出来るパソコンがあります。

例えばメーカーがDELLであれば電源ボタンを2秒押すとシャットダウンのメニューに移行できます。(すべてのDELLパソコンで確認した訳ではないですが)ご自身のパソコンにその機能があるかメーカーに確認してみるか一度試してみて下さい。組み立てパソコンも対応していると思います。

長押しし過ぎて強制終了しないで下さいね!

強制終了の前に確認して下さい

ハードディスクのアクセスランプが点滅していてマウス・キーボードが動かない場合は、まず上にも書きました様に処理に時間がかかっているだけかも知れません。十分に放置(最低1時間以上)してから改善がない場合のみ実行してください。

実行の場合はハードディスクのアクセスランプが消えている状態を確認してそのタイミングで実行してください。

アクセスランプが点滅中の強制終了は本当に危険です。当店でもやむなく実行する時には必ず確認して消灯中に実行しています。

強制終了の方法はほとんどのパソコンでは電源ボタンを4秒以上長押しして下さい。自動で電源が切れます。

切れた事を確認してコンセントを抜き5分ほど放置して起動するか確認します。

起動したらバックアップ未処理の場合はスグにバックアップする事をお勧めします。

フリーズの原因

以下のような事が原因となります。

  • 使用しているソフトの不具合。
  • ウイルス感染などでシステムに不具合を起こしている。
  • パソコン内に熱がこもり熱暴走を起こしている。
  • ハードディスクの機械的なトラブル
  • マザーボードの故障
  • 静電気が発生して機器の誤動作を起こしている。
  • メインメモリの不良が不足

下のコラムにも書いていますが、Windows XPの後期を始めWindows 7から昔のようなフリーズは圧倒的に減りました。

減りましたが、発生した場合の原因の多くはハード的な不具合が当店では圧倒的に多いです。原因の一覧で言えば3番以降ですね!

特に多いのは3番と6番ですね

なので対処方法でも電源を切った後はコンセントを抜き放電作業をお勧めしています。

そしてパソコン内の埃はたまには掃除しましょう!

ひとつだけ注意しますが、強力な掃除機の使用は止めてくださいね、以前、自分でパソコン内を掃除されてそれで起動しなくなったお客様もいました。

自信がない方は当店のような業者に依頼する事をお勧めします。

コラム

なぜオジサンはすぐフリーズと判断して強制終了してしまうのか?

お問い合わせ内容で良くある事ですが・・・

強制終了したら起動しなくなった!

お問い合わせ内容で良くある事ですが・・

なぜ強制終了したのですか?と聞くと

フリーズしたから!

このパターンが本当に多いです。

パソコンが操作不能になり強制終了したのだと思います。

※強制終了は最後の手法なので容易に行わないようにしましょう。

なぜ、特にオジサンはフリーズと判断して強制終了をするのでしょうか?
それなりに理由があると思います。ソフトが反応しない、マウス・キーボードが反応しない等のトラブルは昔は当たり前のように強制終了で解決していました。強制終了後に起きるトラブルが発生するよりも解決する方が多かったからでしょう。

これは当店の考えですが、以下の事も関係があるのではないかと思っています。
若い方はわからないかも知れませんが、パソコンは昔フリーズするのが当たり前の様な時代がありました。

ざっと記憶の範囲で振り返ると

  • Windows 3.1
  • Windows 95
  • Windows 98
  • Windows ME
  • Windows Vista
  • Windows XP
  • Windows 7
  • Windows 8
  • Windows 8.1
  • Windows 10
  • Windows 11

3.1以前は省きます。

約30年ほどでこのようにWindowsは進化してきたのですが、パソコンと言うものが爆発的に普及したのがWindows98からではないでしょうか。

そしてフリーズが落ち着いてきたのはWindows XP後期あたりではないですかね、

それ以前の頻発するフリーズ時代(オジサン世代)の対処方法が、まず「Ctrl」+「Alt」+「Delete」の同時押しで再起動、それがダメなら強制終了!コンセントから抜いてしまいます。

その頃のイメージがあるのでオジサン世代はパソコンが動かない!→強制終了と方程式が出来ているのではないかなーと思います。

これは想像ですけどね!

まとめ

先にタイトルにあるようにWindows10のスタートボタンが反応しない件ですが、このトラブルは以前のWindowsではほとんど問い合わせがなかった内容です。

これはあくまで当店の考えですが、原因はWindowsのシステムの不具合ではないでしょうか?

更新プログラムに不具合があったのかも知れません。

なぜそう思うかですが、現地で対応して再起動後に再発する事はありませんでした。
その後、時間が経過してもほとんど全てのお客様から再発したと言う報告がありません。

それだけで断定はできませんが、そんな感じですね!

フリーズの診断と対処方法ですが、診断については全てこれで当てはまると言う訳ではない事をご了承下さい。あくまで当店で経験した事を元に記事にしています。
また対処方法については本文中にも再三、強制終了についての注意も書かせて頂きましたが、実行する場合は自己責任でお願いします。

このようにデータが消去してまうトラブルがいつ起きるかわかりません。

バックアップは常に実行しましょう!

バックアップはめんどくさいとお考えではありませんか?

バックアップの自動化もご提案しています。

お気軽お問い合わせ下さい。

ご注意

記事内容についてのご質問の受付は時間が取れませんので行っておりません。

ご自身が使用しているパソコンの状態・環境により、同じような症状であっても同じとは限りません。したがって記事に書かれている内容を行う事で必ずトラブルが解消されるとは限りません。またこの記事を参考に作業される場合は自己責任でお願いします。作業された場合での損害や障害が発生しても当店は一切責任は負いませんのでご了承下さい。

この記事の内容は投稿日時点での内容です。時期によっては仕様などの変更により、この記事のとおりではない場合もございます。