電源を入れるとスグに切れて、また電源が入るを繰り返す。
こんにちは! イマジネットPCサポートの橋崎です。
今回はお預かりしたパソコンのメンテナンス中に発生したトラブルをご紹介します。
メンテナンス中に発生したトラブル
前日、打ち合わせにお伺いしていたお客様の事務所で使用していたパソコンですが、外観を見てもホコリが溜まっていそうな状態でしたので、内部清掃と使用年数も考慮してCPUグリスの交換などを提案させて頂き作業のためお預かりしました。
機種はディスクトップパソコンのDELL OptiPlex 3020で比較的古い機種ですが、当店の印象ではなかなか壊れないイメージですね。
CPUグリス交換や内部清掃のためにCPUクーラー・CPU・DVDドライブ・SSD・メインメモリなどを取り外して作業を行います。
CPUグリス・内部清掃・ボタン電池を交換して元通りに組み直しを行い動作確認のため電源ユニットに電源コードを接続してコンセントへ差し込みしました。
この機種は電源ボタンを押す前にコンセントを接続した時点で通電しファンなどが一瞬可動します。
通常であれば通電後、電源はスグに切れた状態となり、再度電源ボタンを押さない限りパソコンの電源が入る事はありません。(但し、正常な場合でも電源ボタンを押すことなく再起動後に起動する場合もあります。)
しかし今回は通電後、一瞬電源が入りスグに切れますが、通常では入らない電源が勝手に入ります。
そして再度、電源が切れるを繰り返して一向にパソコンが起動する気配がありません。
モニターにも出力信号が入っている気配もないので、BIOSが正常に起動できていない事が考えられます。
何が原因でこのようなトラブルが発生したのでしょうか。
勿論、作業前は正常に起動していたので、原因は今回の作業にある事は明白です。
BIOSについて
BIOSについては役割を以前の記事でご説明しているので、よろしければご覧ください。
ここで簡単にご説明するとBIOSとはマザーボードに格納され、OS(Windows)より先に起動し、パソコンの内部機器(SSDやCPUなど)やパソコンに直接接続されているUSBハードディスクなどのチェックを行い、それらが正常であればOSが起動を始めます。
正常ではない場合は不具合が発生している機器や不調の原因によりますが、以前の記事のように動作を止めたり、今回のようにBIOSにリセットがかかり再起動を繰り返します。
今回の原因と対処方法
今回の症状は通電後、いきなり再起動を繰り返しているので、マザーボードに直接取り付けられている機器にトラブルが発生していると考えられます。
今回、マザーボードに直接装着されているもので脱着した機器はCPUとメインメモリですね。
とりあえず問題の切り分けの為にCPUとメインメモリ以外、全て取り外します。
通電を開始するとやはり再起動の症状が出ますね。
メインメモリは4GBが2枚装着されているので先に手前のメモリを取り外して再度、通電します。
手前からの引きが当たりましたね。
通電すると今回は電源が切れ再起動する事はありません。
正常な動作なので、その他機器を取付後、電源ボタンを入れると正常に起動しました。
最後に取り外したメモリを今度はしっかり装着させて電源を投入すると問題なく起動したのでメモリ自体に不具合はなさそうです。
あとがき
今回は当店がメインメモリの装着をしっかりとしていない事が原因でした。
いい訳ではありませんが、メモリが緩んでいた訳ではありません。
爪もしっかりとメモリにかかっていましたし、ぐらついていた訳でもなかったのですが、メモリはこのような事がたまにあります。
色々と前置きを書きましたが、基本的に今回のような症状の時、一番先に疑うのはメインメモリなんです。
今回は教科書のようなトラブル発生と解決を自ら起こしてしまいました。
それでは、お疲れ様でした。
あっ メモリのチェックは行い、問題ない事は確認しています。
ご注意
記事内容についてのご質問の受付は時間が取れませんので行っておりません。
ご自身が使用しているパソコンの状態・環境により、同じような症状であっても同じとは限りません。したがって記事に書かれている内容を行う事で必ずトラブルが解消されるとは限りません。またこの記事を参考に作業される場合は自己責任でお願いします。作業された場合での損害や障害が発生しても当店は一切責任は負いませんのでご了承下さい。
この記事の内容は投稿日時点での内容です。時期によっては仕様などの変更により、この記事のとおりではない場合もございます。
大阪府八尾市を拠点に大阪府・奈良県・京都府南部を中心にパソコン出張サポートを20年近く自営で行っています。パソコン・周辺機器のトラブルやご相談はお気軽にお問い合わせください。
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